
こんにちは。
デジタルハリウッド東京本校スタッフです。
2025年1月25日(土)に行われたイベント
スクウェア・エニックスの映像制作現場とデジタルハリウッドからの国内、海外でのキャリア形成
の様子をお届けいたします。
【目次】
登壇者紹介

株式会社スクウェア・エニックス
八尋 裕司/Yuji Yahiro 氏
イメージ・スタジオディビジョン
FXデザイナー/FXスーパーバイザー
2010年、デジタルハリウッドCG本科コースを卒業後、カナダ・バンクーバーのRhythm & HuesにてFXTDとしてキャリアをスタート。
その後、日本に帰国し、国内プロダクション数社を経て現職に至る。
現在は、株式会社スクウェア・エニックス イメージ・スタジオディビジョンでFXデザイナー/FXスーパーバイザーとして、ファイナルファンタジーシリーズをはじめとする、数々のタイトルの映像制作に携わっている。
デジタルハリウッドから業界へのキャリア形成
デジタルハリウッドへの入学の動機
『海外で働く映像クリエーター』を読んで、CG業界に興味を持った八尋さん。
デジタルハリウッドに通うと決めたきっかけは大きく4つあると語ってくれました。
- 1年でCGについてしっかり学べること
- 時間のリソースをとれる学び方ができること(※)
- クラス制で教えてもらえる環境や切磋琢磨できる仲間に出会える環境であること
- 専攻決めで自分の好きなものを深堀りできること
※デジタルハリウッド東京本校では、平日夜間はオールナイトフリータイムで24時間利用可能です。平日・土日の日中は「受講生専用Web」で空き教室を確認でき自主学習に利用いただくことができるので早い時間から遅い時間まで学ぶ環境が整っています。(休館日などの理由で使用できない日を除く。)
海外への挑戦とキャリア形成
卒業後、アルバイトをしながらHoudiniを学び、1年後、カナダにワーキングホリデーで渡航しキャリアを積まれています。
八尋さんが、海外で挑戦し、キャリアを形成する際に大切にしたいポイントを教えていただきました。
- ワーキングホリデービザはアドバンテージなので大事に使うこと
ワーキングホリデーは期間が1年間の国が多いです。また、企業からの連絡が応募から半年後に来るケースもあります。そうなると働ける期間が減ってしまうので、最初は語学を勉強したい場合は留学ビザを使うなど、計画的に進めることが必要という経験を踏まえた事例と工夫の方法を伺いました。
- フットワークの軽さも大切
日本人ですでに働いている人に会いに行くことや、イベントに顔を出してリクルーターに名刺を渡す、インターンへの応募も積極的にするなど…
どう動けばいいのかの事例もお話しくださいました。海外プロダクションでの経験と学びについて詳しくお話しいただきました。
- ポートフォリオではどれだけ理解しているかをわかるように制作することを意識
海外の学生のレベルも高く、差別化を図るために「ここは負けない」という強みを持つことでアプローチがしやすくなるなど八尋さんの実体験をもとにポイントを教えていただきました。
国内でのキャリア形成
海外での経験をもとに、日本でも活躍の幅を広げる八尋さん。
日本に戻ってからは丁寧にベストを尽くすことを念頭に仕事に取り組んでいらっしゃいます。
お話の中で「キャリアは振り返ってみないとわからないけれど、自分がどう進むかというスタンスや心構えはコントロールできるので、どう進みたいかをしっかり考える」という言葉が印象的で、八尋さんの場合は「やりたいことは挑戦する」スタンスで進み、続けていくことで周囲に本気度が伝わり、次の仕事へのつながりや、新しいチャンスも生まれたという経験談を聞くことができました。
スクウェア・エニックスの映像制作事例
実際の制作の事例と一緒に、アニマティクスやキャラクターモデリング、エフェクトなど、できるまでの過程を詳しく教えていただき、会場は八尋さんの説明と見せていただく資料に釘付けになっていました。
今回は『ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー』オープニングムービーのメイキングを制作事例としてお話ししていただきました。
CG業界におけるキャリア形成と就職活動へのアドバイス
八尋さんから就職転職活動についてアドバイスをいただきました。
- 面接では聞かれたことだけ答えるのではなくプレゼンテーションを意識
動画など実際に作品を動かしてみせると「おっ!」と思わせることができ他の方と差別化しやすいのでぜひやってみてください。
- 相手に伝わることを第一に
緊張してうまく話せない場合には資料を用意し話したかった内容を口頭だけでなく伝える工夫をしてみましょう。
- 渡せる資料を持参する
現場で忙しく面接に来られないスタッフがいるかもしれません。資料を渡しておくことでどこかで縁がつながることもあるので渡しておくといいでしょう。
- デモリールはインプットとアウトプットを意識して制作
制作ではリファレンス(参考資料をもとに制作)することが8割と多くを占めます。そのため、自分ができるということを押し出すだけでなくリファレンスと一緒にみせて説明することでより面接官に仕事をしたときのイメージを持ってもらいやすくなります。
ぜひ就職転職活動の際に参考にしてみてください。
学生からの質疑応答
当日学生から八尋さんへ寄せられた質問と八尋さんの回答を一部抜粋してお伝えいたします。
- 新しい技術や表現方法を制作に取り入れていく際にどうやって勉強していますか
自分はHoudiniをつかっているので海外のチュートリアルから勉強することが多かったです。特にSNSでチュートリアル系の動画をチェックして最新の技術を収集していました。休日を活用して少しずつでも情報を収集していると、仕事の時に収集した内容がリンクする場面も増えてきました。
- 制作の効率化はどのように実現していますか
メリハリをつけることが大切です。制作する上では予算が決められているので、かけられる時間や人員にも限りがあります。制作するものの見せ場をどこにつくるかを意識して、つくりこむところには時間を費やし、そうでないところには過去制作でうまく活用できるものがないかを探してみると効率があげられます。
その他にも具体的な制作手順にフォーカスした質問などが挙がり、八尋さんに一つ一つ丁寧にご回答いただきました。
イベントの様子



まとめ
今回のイベントでは、八尋さんのキャリアを振り返っていただきながら 作品の裏話 など、このイベントならではの特別なお話を伺うことができました。
最後にいくつか感想をご紹介します。
・「自分もこんなことをやってみたい」という感情が湧いた。
・実際の制作工程やトレーラーの制作過程を見られてよかった。
・制作現場のワークフローや技術解説が体系的で参考になった。
・実体験を細かく伝えてくれたのでイメージしやすかった。
モチベーションの向上や、制作に関する学びの感想が多く挙げられ、受講生にとって充実した時間になったようです。
これからもデジタルハリウッドでは CG業界などで活躍されている方からお話を聞けるイベント を開催していきます。
ブログも更新していきますので、少しでも興味のある方はぜひイベントへの参加をご検討ください!
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