こんにちは。
デジタルハリウッド東京本校スタッフです。
2023年11月19日(日)に行われた。
第5弾<WetaFX 渡辺 潤氏によるハリウッドVFX最新動向・CG海外就職セミナー>
の様子をお届けいたします。
本ブログ制作には本科CG/VFX専攻特待生の林田さんがブログ制作に協力してくださいました。
イベントの様子を詳しく教えてくださいましたので皆さんにお届けいたします。
WetaFXでエフェクトアーティスト(Senior Effects Technical Director) として、昨年2022公開の 『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』 を初め『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』、『エターナルズ』、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』等のVFX作品に加え、ディズニーの長編アニメーション映画『ベイマックス』などを手掛けています。
また2023年12月22日から公開されたNetflixオリジナルの映画『REBEL MOON: パート1
炎の子』のエフェクトも手掛けています。
イベントに惜しくも参加できなかった方、海外就職にご興味のある方は是非ご覧ください!
今回のセミナーではWetaFXLAスタジオの会社での生活の話、
コンピューターグラフィックス国際学会SIGGRAPH2023におけるアバターウェイオブウォーターのメイキングセッションの話、ハリウッドの最新動向、ハリウッドでの就活 についてお話いただきました。
▼登壇者の紹介
WetaFX LAスタジオ
Senior Effects Technical Director
渡辺 潤/Jun Watanabe氏
ロサンゼルスを拠点に数多くのハリウッド映画にエフェクト・ チームの一員として参加している。
主な参加作品に映画『 アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』、『ガーディアンズ・ オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』、『エターナルズ』、『スター・ウォーズ/スカイウォーカー の夜明け』、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』等の VFX作品に加え、ディズニーの長編アニメーション映画『 ベイマックス』等がある。
映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』では、 海面シークエンスおよびジャングル・ シークエンスにおいて 全35ショットのエフェクト・ アニメーションを担当。
"wetaFX LAスタジオ"とはどんなところ?
勤務先は映画スタジオの中にあり 、 ハリウッド感が楽しめる、木曜日にはドーナツの配給がある。駐車場には顔なじみのリスがいる。
SIGGRAPH2023とは
SIGGRAPHはCG/VFXの最新技術や映像フェスティバルなどが開催される国際学会 で、その中の「プロダクション・セッション」では毎年、ハリウッド映画に関する様々なプレゼンテーションが行われるそうです。
SIGGRAPH2023では 、 映画「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」のメイキング講演も行われたそうです。
国際学会なのでプレゼンテーションは全て英語だったそうですが、その時の模様を要約して、渡辺さんが日本語で紹介してくれました。
この映画は数年に渡って制作が行われ、 1,000人以上のVFXアーティストが参加 したそうです。
また火と水の表現では、物理的に正しい計算結果になるよう、自社開発のツールが開発されたそうです。
このプロダクション・セッションの会場は満席で、多くの人が興味を持っている事を実感したそうです。
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』 ディズニープラスの「スター」で見放題初独占配信中
© 2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
ハリウッドの最新動向
昨今の プロジェクトの多くがアメリカ国外で作られており、主にカナダが中心とされるとのことです。
その理由は補助金などの制度がある背景があるようです。
制作会社はカナダのバンクーバー、モントリオール、規模は縮小されたがアメリカ西海岸にあるそうです。
ハリウッド映画はVFX制作途中や仮合成の段階では日本と変わらない そうで、 これがコンポジット作業に移ると飛躍的にクオリティが変わってくるようです。
その理由として制作費もそうですし、 1ショットに30人から100人くらい関わるのでクオリティに差が出るのは仕方がないことですね。
ただ 日本の映画もハリウッドに影響を与えてると渡辺さんはおっしゃっていました。
このようにして 日本映画とハリウッド映画は大きな輪で繋がっていると語られました。
ハリウッドでの就職活動
海外で就職するためには、就労ビザが重要になってきます。
就労ビザは、国よって様々な種類があり、特にアメリカは審査が厳しく手続きが大変だそうです。
また、海外の就活で必須となるデモリールの構成についても、どのようなデモリールが効果的なのか、説明がありました。
これらの詳細は、「ハリウッドVFX業界就職の手引き」など市販の書籍でも紹介されているそうなので、 興味のある人は是非リサーチしてみると良いそうです。
イベントの様子
Q&A
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VFX制作において数学や物理はわかっておいたほうが良いでしょうか?
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理解しているに越した事はないですが、必須ではありません。それよりも、 良い映像を見極める「目」を養うべき です。
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VFXアーティストとして渡辺さんの最終目標はなんですか?
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より多くの、 ハリウッド映画のエンドクレジットに名前が載る よう、がんばっていきたいと思います。
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VFXアーティストとして普段現実世界で意識して見ているものはありますか?
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街の中の噴水や、焼き鳥屋の換気口の煙が吸い込まれる様、ビールの底から上がってくる泡 、などを日々観察しています。
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渡辺さんのこの表現はすごいと思った映画はなんですか?
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デジタル移行前の特殊効果が優れた作品の数々 、例えば『スター・ウォーズ』(1977)、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)、長編アニメ『宇宙戦艦ヤマト完結編』(1983)などです。
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まとめ
コンピューターグラフィックス学会などの海外の学会の存在やハリウッドの最新の動向や就職活動方法など、 普段知れない貴重な情報が盛り沢山でした。
ビザや海外で就職活動をしたいと思っている方 にはとても良い情報が聞けたのではないでしょうか
これからもデジタルハリウッドにはVFX映画などで活躍している方からお話を聞けるイベントを開催していきます!
ブログも更新していきますので 気になった方はぜひイベントへの参加をご検討ください!
本科CG/VFX専攻特待生の林田さんがブログ制作に協力してくださいました。
林田さんありがとうございました。
2023年夏から、東京本校・STUDIO新宿では
” 好きなことを追求する ” をテーマに
「Chase Your Dream!夢を叶えたCGのプロフェッショナルたち」
と題した イベントを開催しております。