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開催レポート|トンコハウス映画祭でデジタルハリウッド生のための特別上映会を開催

2019-06-28

トンコハウス映画祭でデジタルハリウッド生のための特別上映会

EJアニメシアター新宿にて行われたトンコハウス映画祭(2019年4月27日(土)~5月26日(日)開催)において、デジタルハリウッド生のための特別上映会を実施いたしました。

デジタルハリウッド生に向けた上映は“インスピレーション“と題したトンコハウスがはじまるきっかけとなった名作たちをラインナップしたプログラム。 『レッドタートル ある島の物語』の監督でも知られるマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督による『父と娘』、 ピクサーのベテランデザイナー、 ラルフ・エグルストンが監督・脚本を担当した短編『フォー・ザ・バーズ』、 カナダの巨匠フレデリック・バックによるフランスの短編小説を元にした歴史的な名作『木を植えた男』、 『アイス・エイジ』や『ロボッツ』の監督クリス・ウェッジによる『バニー』といったアカデミー賞を受賞した4作品に加え、 2015年アカデミー賞ノミネートされ、 トンコハウスの基盤となったトンコハウス初作品『ダム・キーパー』の5作品が上映されました。

壮大なテーマや繊細な心の動きに心打たれるもの、 アニメーションの手法が秀逸なもの、 アナログも、 3DCGも様々な手法でそれぞれの良さを出しながら描かれた傑作たちは、 見るだけで制作意欲が掻き立てられるものでした。

上映後には、 堤大介監督自らクリエイターを目指す受講生に監督自身の経験を交えて語ってくださいました。 やりたいことが分からなくなってしまった10代の頃の話から、 絵を描くことに出会うまで、 そしてピク サーで働くまで、 さらに自身が何のために絵を描くのかを自身で自覚し、 トンコハウスを立ち上げるに至るまで…自分にとってのやりたいこと=「What」、 そして何のためにやるのか=「Why」、 その二つを大事にし、 今も邁進する監督の言葉一つ一つに、 受講生も自分と向き合うきっかけを得たようです。

「ピクサーのお話づくりを学ぶ」by ローニー・デル・カルメン&堤大介

今回、 特別上映会に加えて『インサイド・ヘッド』の助監督をつとめ、 脚本家としてアカデミー賞にノミネートされたローニー・デル・カルメンによるお話づくりの講座「ピクサーの話づくりを学ぶ」にご招待いただき、 本科CGビジュアルアーティスト専攻(2020年度は本科デジタルアーティスト専攻として開講)の授業の一環として受講生も参加しました。


“国内外を問わず、 見る人に大きな感動と体験を届けるアーティストを目指す”をテーマとしたこの専攻の受講生たちにとって、 ローニー監督と堤監督によるストーリーの作り方は大変心打たれる授業であり、 今後の作品作りに活きてくるものとなったようです。 受講生から寄せられた感想の一部を紹介いたします。

授業参加者の感想:

・素晴らしいお話でした。 カールじいさんとローニーさんのお父さんの部分では涙が出ました。 自分の経験をもとに、 シンプルにフィーリングで伝えられるストーリー作りを心がけたいです。 3時間があっという間で、 もっとお話を聞きたかったです。 このような機会をいただきありがとうございました。 (受講生Hさん/25歳)

・見ている世界が変わりました。 これから自分で描くストーリーがもっと素晴らしいものになりそうです!(受講生Iさん/23歳)

・ストーリーをつくる上で、 自分自身のストーリーを投影したり、 自分が心踊ることをつくったりということが何よりも大事で、 そこに莫大な時間と情熱を注ぐことで初めて、 ピクサーの感動的なストーリーが出来上がるのだと感じました。 そして、 失敗を恐れずに何度も何度も書き直すということ。 今回仰っていたことは自分でもすぐにできることなので、 すぐにトライして、 自分の糧にしようと思います。 (受講生Mさん/23歳)

トンコハウスについて

ピクサーのアートディレクターだった堤大介とロバート・コンドウの2人が、 アメリカで設立したアニメーションスタジオ「トンコハウス」。 初監督作品『ダム・キーパー』は、 世界各地の映画祭にて20以上の賞を受賞。 2015年アカデミー賞短編アニメーション部門にもノミネートされるなど、 一大センセーションを巻きおこしました。 3月29日にKADOKAWAから出版された絵本『ダム・キーパー』など活動の幅は広く、 今世界で最も注目を浴びているスタジオのひとつです。


公式サイト: http://www.tonkohouse.com/jp/

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