デジタルハリウッドSTUDIO新宿 ブログ

【レポート】制作の舵取り役・プロデューサーの目線で語る映像作家 Spikey Johnの仕事

2023-10-24


こんにちは!デジタルハリウッドSTUDIO新宿です。

2023年8月27日、デジタルハリウッドSTUDIO新宿へSpikey John氏、プロデューサーの関口優介氏をお招きしたトークイベントを、おふたりの所属するGROUNDRIDDIMサポートのもと実施しました。

■ゲスト紹介

Spikey John-スパイキー・ジョン

 

映像作家。1996年生まれ。岡山県津山市出身。
10代の頃からMusic Videoを制作。圧倒的な映像美と楽曲の内面に寄り添った演出は、藤井風、BUMP OF CHICKEN、Snow Manなどのアーティストからも定評があり、アンダーグラウンドからメジャーアーティストまで、その作品は絶大な信頼を得ている。


[受賞歴]
Forbs JAPAN 30 UNDER 30 2023 選出

SPACE SHOWER MUSIC VIDEO AWARDS 2022
BEST VIDEO DIRECTOR

GOLDEN AWARD OF MONTREUX 2020
DIGITAL/INTERACTIVE - ONLINE VIDEO
Gold Medal

関口優介



映像プロデューサー。学生時代から授業の傍ら、ドラマや映画などの現場で制作の経験を積む。大学卒業後GROUNDRIDDIMに所属。Music Videoや広告映像の制作やプロデュース業務に携る。デジタルハリウッド大学9期卒業生。

GROUNDRIDDIMとは

GROUNDRIDDIM(グラウンドリディム)は、2000年代初頭からミュージシャンを中心にアーティストやクリエイターが集い始まったクリエイティブな集団(コレクティブ)です。幅広い業種/業態のクリエイターが交流する場であり、カルチャーを創造するスペースとして、モノ創りの企画/制作や、モノ創りを始める人のサポートなどを行っています。


https://groundriddim.com/groundriddim/



数多の映像を手掛ける監督・Spikey John流映像の作り方、そしてそれを支えるプロデューサーとしての仕事術をお話しいただきました。


おふたりの制作スタイルは案件によって人を変えるというより、どちらかというと同じチームで動くことのほうが多いとのこと。

関口さん :クレジットで見たことのある有名なカメラマンより、距離感が近くて「一緒の車で移動しよう」が伝わるカメラマンと一緒に仕事をしたい。映像を作る際において重用すべき項目なのではないかと思っています。

それぞれの役割を全うできるように、それぞれが自分のすべきことをする。だれが欠けても映像作品は完成しないということが伝わりました。

MV制作の舞台裏

Spikey Johnさん、関口さんが手掛けたMVの中で広く知られているのは藤井風さんの「きらり」ですが、その制作のきっかけとなったのが先に手掛けた「もうええわ」でした。当日の現場の様子や雰囲気、撮影の裏話まで。あの時の彼らだからこそ作り上げることができた作品です。

Spikey Johnさん :「もうええわ」は諦めでななく、解放がテーマの曲。藤井風さんからは刑務所のような演出で撮りたいと声があったのですが、自分的にはホームレスっぽい演出のほうが曲にあっていると思って提案しました。もともと自分がホームレスを撮るのが好きだったので、そこもフィールしたと思います。


関口さん :藤井風さんは今まで出会ったアーティストの中でもクリエイティブに対しての意識が高かったですね。現場自体すごくいい空気で終わることができたと思います。現場の空気感はとても大事にしていて、それがアーティストの表情を引き出せたり。ひとつのものを全員で一生懸命つくるという気持ちがすごく重要で、立場や役職にとらわれないといのはどんなに大きい現場になっても変わらないと感じています。

お話しの中で様々な制作秘話をお話しいただき、アクシデントもつきものな現場ではあったとのことですが、ひとつのゴールに向かって全員で作り上げるというのはどんなクリエイティブにおいても重要なことだと感じました。良いと思ったことはお互いに提案し合う関係値で制作をする姿のイメージが沸きますね。

これから映像業界を目指す方へメッセージ

「WILYWNKA - See You Later feat. 変態紳士クラブ (Prod. GeG) 」、「STUTS - Mirrors feat. SUMIN, Daichi Yamamoto & 鎮座DOPENESS」の制作についてもお話しいただき、質疑応答ののち、これからクリエイティブや映像業界を目指す方へ向けてメッセージをいただきました。

Spikey Johnさん :とにかく撮りまくってください!いっぱい撮って、SNSなどでアウトプット。それに尽きると思います。


関口さん :プロデューサーがいるかいないかで作品の価値が変わると思っています。全員で作り上げるからこそ、いいものができるというのはどの世代でも一緒。企画から制作、そして納品まで携わることができるのはプロデューサーしか見ることはできないので、映像をやりたいという方には面白いと思ってもらえるのではないかと。それがいま一番やりがいを感じるところでもありますね。

参加者の声

・クリエーターだけでなく、技術スタッフの方々の腕があっての、作品の奥行きが出ているという事を知りました。すごい。

・凄いこだわりがあるとか以前に楽しんで映像をしている姿で凄いなと思った。自分もまずは頑張る事から始めたい。

・プロデューサーとディレクターの役割や関係性がわかるトークイベントでした。「継続すること、作り続けることが大切」という言葉が響きました。

さいごに

イベントを通して関口さんがずっと口にしていたのは「全員でひとつのものを作り上げる」ということ。現場の空気感やアーティストのありのままを引き出すことを意識していった結果、オファーの絶えない映像監督としての地位を確立できたのだとお話しを伺って感じました。


これから自分の撮りたいもの、表現したいものを出していく場所としてレーベルを始めたとのこと。これから個展も控えているということで今後の活動にも期待が高まりますね。


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