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『なるほどデザイン』(MdN)著者に学ぶ、トレンドに左右されない“デザインの5つの基礎” 

2019-12-05

こんにちは、デジタルハリウッドの古田です。Webデザイナー専攻のライブ授業の模様をレポートします。グラフィックやデザインが好きな方で知らない人はいない『なるほどデザイン』の著者を招き、Webや紙といった媒体を問わない、且つ時代に左右されない普遍的な知識を学ぶライブ授業を行いました。将来デザイナーを目指す方、デザイン力が上がらず悩んでいるクリエイターの皆さんに是非読んでいただきたい内容となっております。ご一読ください!
※本講座はコロナ禍以前に実施されたイベントとなります。写真は当時の写真を活用しております。

業界最前線のクリエイターが講師のライブ授業

デジタルハリウッドSTUDIOで開講している「Webデザイナー専攻」は、動画授業とマンツーマン指導による[個別トレーニング]と、最新の情報提供と意見交換を通した双方向性を求める[ライブ授業]の2つで構成されています。ライブ授業では、現場で求められるマーケティング力とデザイン力を鍛える為に、業界最前線のクリエイターをお招きし、直接指導していただける受講生に大人気の授業です。

今回の「『なるほどデザイン』の現場から基礎力を学ぶ」では、著者の筒井美希氏が、雑誌や書籍、広報誌やWebサイト、ロゴやアイコンなどさまざまな仕事を通して培ってきた「デザインの基本」をご紹介。Webや紙といった媒体を問わない、且つ時代に左右されない普遍的な知識を講義していただきました。

プロのクリエイティブと『なるほどデザイン』制作の舞台裏をご紹介

講師を務めるのは、『なるほどデザイン』の著者であり、株式会社コンセントでアートディレクターを務める筒井美希さん。授業前半は、筒井さん自身が手がけたクリエイティブを紹介いただきました。雑誌・書籍・広報誌・学校案内などのエディトリアルデザインの仕事から、グラフィックデザイン、Webデザイン、コンテンツデザイン、映像制作など、媒体を問わず幅広いジャンルのデザインに加え、そのクオリティの高さに、参加者全員が目を奪われます。

皆さんもご存じの『なるほどデザイン〈目で見て楽しむ新しいデザインの本。〉』(株式会社エムディエヌコーポレーション)の制作舞台裏のお話もしていただきました。ロングセラー本が生まれる背景には、いくつもの試行錯誤があったそうです。ほぼ完成というときに「何か違う」と違和感を覚えた筒井さんは、何カ月もかけて制作したデザインを一旦白紙に戻し、原点に戻りました。「ワクワクしながら読めるデザイン本にしたい」。そこでテキストを必要最小限にカットし、言葉ではなく視覚で分かりやすくする内容に構成しなおしました。長い時間をかけて、筒井さんが納得する「ワクワク」が体現できた本、それが『なるほどデザイン』でした。

<違和感を覚えたら、原点に立ち戻る>

デザインをしているときに何か違う?そう思ったときに、一旦立ち止まってみること。本来やるべきことは何だったのか?を再度見直すことで、ぼやけていたコンセプトが鮮明になり、正しい方向への舵とりと制作物に対する判断軸が明確になるそうです。完成間際のデザインを再度作り直すとは…私には、なかなか勇気が出ない行為ですが、デザイナーのお仕事とは、届けるべきコンセプトを分かりやすくビジュアル化することであり、コンセプトからずれる場合は納得するまで考え通し、制作に挑む姿勢が大事なのだと分かりました。

ワークを通しながら5つの「基礎力」を体感!デザインってこんなに楽しい!

次にワークをしながら、筒井さんが現場で学んだ5つの基礎力について講義を受けました。約1時間30分のワークでしたが、その盛り上がった状況を文章でお伝えできないことが…悔しい限りです。(是非、写真を見てください!)

ワークは、筒井さんのファシリテーションの下、2人1組に分かれて実施されました。

5つの基礎力「1:深く観察する力」「2:言葉にする力」「3:核を見極める力」「4:手段から考える力」「5:抽象化する力」を体感できるワークショップとなりました。

5円玉・10円玉を何も見ないで描くことができますか?

ワークの一部をご紹介。一番盛り上がった「深く観察する力」のワークショップ。5円玉・10円玉を描いてみようというお題。なんだ、簡単じゃん!っと、描けると思いきや…

あれ?大きな丸を描き、その中に小さな丸を描き、5円って書いて…5円って数字?漢字だっけ?植物っぽいのがあったはずだけど、なんの植物だっけ?と5円玉一つとっても意外と描くのが難しい!隣同士で出来上がた絵を見せ合うと、いたるところで大きな笑いがおきます。

この体験ワークから、「深く観察すること」について筒井さんから2つの説明がありました。1つ目は、世の中の人はデザインを無意識に見ており、残像のように印象のみが残っている状態にあること。2つ目は、世の中にあるクリエイティブを、「どうしてこのような印象になるのか」という視点で意識的に細部まで見ることが重要であること。なるほど。ワークを通じてだから、大変腑に落ちます。

<いつでもトレーニング!深く観察してデザイナーに必要なバランス感覚を養う>

デザイナーになるための第一歩は「見ること」と言われても、実践できない方も多いはず。それは、見ていないことが、どういうことなのかを本当の意味で理解していないからなのではないでしょうか。今回のワークに参加した受講生は、「見ていない」状態に気づくことが出来ました。この体験を忘れずに、見るトレーニングを続け、デザインを制作する側と見る側の両方の視点を取り入れ、一方に偏ることなく程よいバランスを備えたクリエイターを目指していただきたいと思います。

デザインの楽しさを感じていただくことはできたでしょうか。

以上、授業レポートでした。デジタルハリウッドSTUDIOでは、業界最前線のクリエイターをお招きし、今、現場で必要なスキル・知識をクリエイターから指導していただくライブ授業を受講することができます。憧れのクリエイターから教えてもらった学びは、これから先、皆さんがクリエイターとして活躍する際にお役に立つことが沢山詰まっています。

ライブ授業が気になった方、他にどんな授業があるのか知りたい方は、是非説明会にいらっしゃってください。担当スタッフが詳しくお話をさせていただきます。

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