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【イベントレポート】愛媛県内子町でのデザイナーの暮らし・生き方に学ぶ、 地方移住のリアルと自分の活かし方

2023-07-15

みなさんこんにちは!デジハリ卒業生兼スタッフの佐野です。

先日、STUDIO新宿にて開催された愛媛県内子町主催の講演会/クロストークのイベントに参加してきましたので、その様子をお伝えします。


実際に内子町へ移住し活躍するクリエイターの方々が、地方でのリアルな暮らしとキャリアデザインについてお話してくださいました。地方移住に興味のある方や、クリエイターとしてこれから地方で活躍したいと考えている方は、ぜひ最後までお読みください。


デジハリを通して移住が実現!?

私は、もともと地元にあるデジハリSTUDIO千葉に通っていましたが、この夏に長野県へ移住し、現在は松本市に新しく開校したSTUDIO松本のスタッフをしています。


以前から地方移住に興味があり移住先を探していましたが、今回デジハリという環境を通して長野県への移住が実現しました。デジハリ卒業生として、地方移住者として、これからどんなことが出来るのかと、とてもワクワクした気持ちで参加してきました。

内子町ってどんなところ?

愛媛県喜多郡内子町は、県庁所在地である松山市から約40km離れた、町並み、村並み、山並みが美しい地域で、中心部には江戸から明治期にかけて繁栄した歴史的な町並みや和ろうそく、手すき和紙などの伝統工芸も残っています。美意識が息づくこのまちには、美しさを作り出す移住者やクリエイターが集まっています。

地方でデザイナーとして生活できるのか?

まずイベント前半では、実際に内子町で暮らす2名の方々にそれぞれ内子町での生活やお仕事事情などを詳しくお話しいただきました。

講師①市毛友一郎氏

東京生まれ東京育ち

9年勤務した会社を退職後、夫婦で世界一周

その後車中泊で移住先探しの旅へ

移住先の内子町でデザイナーとして活躍中


市毛さんは現在、初心者クリエイター向けオンラインコミュニティ『いちげ温泉』、移住促進オンラインコミュニティ『内子ヘイジュー!』なども運営し、田舎暮らしをしながら最先端のプロジェクトにて活動しています。

「地方でデザイナーとして生活できるのか?」の答えは「YES」

市毛さんがデザインした観光パンフレットなど

その理由は、オンラインや都市部に比べると競合が圧倒的に少なく、地元在住で地元を発信できるクリエイターが希少だからだそうです。


地方でのデザイナーとしての自分の活かし方のコツ

・暮らしを大切に、そして気楽に(全国的に有名になる必要はない)

・地元を表現しよう(地元に刺さるデザイン&アイデアを)

・営業しよう(多くの人と知り合い繋がりを育てる)

「地方で仕事を依頼してくれるのは地元の人」

この言葉を胸に、移住先でのつながり作りと、そこで暮らす方々に刺さるデザインを意識することで、地域に居なくてはならない存在になれたのですね。

講師②水本誠時氏

内子町小田地区出身

大学時代に観光まちづくりを専攻

小田地区の魅力をもっと多くの人に伝えたいと、地域情報誌「愛媛 Komachi」を発刊する (株)アイクコーポレーションに入社

写真の技術を活かして2019年に合同会社おだいじPROJECTを創業

現在は築80年の薪風呂付きの古民家で生活している

水本さんの仕事

水本さんは現在、コワーキングスペースの運営や地域コーディネーターなど6つの仕事をしています。

①写真業(撮影、写真講座、動画制作、写真集制作、フォトコン賞金)

②道の駅スタッフ(観光案内所)

③コワーキングスペース運営

④地元高校の寮舎監

⑤地域コーディネーター

⑥内子町移住コーディネーター (みかん収穫、お米販売イベント、SNS運営など)


「百姓」という言葉があるように、地方には様々な仕事があって、複業という生き方が出来るとのこと。生活コストも下がるというメリットもあるが、その分「何を大切にしたいか」を考えることが重要だそうです。


「自分自身の豊かさ」を大切にしながら、その地域に必要とされる仕事を組み合わせて生きていく。地方での生き方には自分の人生を自由にデザイン出来る面白さがありそうだと感じました。

知らない土地に飛び込むのは怖い?地方での多様な生き方とは

イベント後半は座談会形式で、多様な生き方(多拠点での働き方、地方移住、地域プロジェクト、リアルな愛媛・内子町暮らし、今後地方で求められる人材など)をテーマに、たくさんの質問が飛び交いました。


クロストーク参加者

市毛 友一郎、水本 誠時

みむら かずや(デジタルハリウッドSTUDIO千葉/松山/鹿島 マネージャー)※2拠点居住

吉井 朋(デジタルハリウッドSTUDIO渋谷マネージャー)※愛媛県出身

板垣 義男(えひめ暮らしネットワーク代表/えひめ移住コンシェルジュ)※Iターン移住者

山口 聡子(えひめ暮らしネットワーク参事/南予移住マネージャー)※Uターン移住者

■脱サラ後、世界一周旅行へ

9年間勤めた会社を退職後、約1年かけて32カ国を周った市毛さん夫婦。


「会社員時代は辛すぎて自分の人生を生きている感じがしなかった。お金のこととか何も考えずに何をしたいかと妻に聞いたら世界一周と言われてそれをすることにした。」


最初は真面目に世界遺産を回っていたが、旅に出るまで知らなかった小さな街や美味しい食事に出会えて、喜びを感じたそう。移住先探しでも、観光地を巡るいつもの旅行とは少し違った出会いを大切にしてみるといいかもしれないですね。

■知らない土地にどうやって馴染むの?

移住って結構勇気がいると思います。まずはそこで暮らす人たちの生活や雰囲気を実際に味わって仲良くなってみると、移住が身近に感じられるかもしれません。


・気になる土地に観光目的で、少し長めの滞在をしてみる

・ここで暮らしたらどうかなとイメージしてみる

・ワーケーションなどでその土地の人たちと関わり、雰囲気を味わってみる

・移住イベントなどで出会った人を尋ねて、その人たちの暮らしの中に入っていく

・地元の人がやっているゲストハウスでおすすめの場所を聞いてみる

・地元のスーパーで食材を買って1週間くらい暮らしてみる


田舎、特に内子町は、外から来た人に対してウェルカムで、すぐに仲良くなれる雰囲気があるそうです。ふらっと旅行に行ってみるのも良さそうですね。

■仕事はあるの?

いくら雰囲気が魅力的でも、仕事がないと生きていけない…

気になるお仕事事情についてのリアルなお話も聞けました。


田舎では、地元の若者を大切にする雰囲気もあり、就職しようとすると都会と違って難しいかもしれない…


しかし、水本さんのように百姓的な生き方をする方は実は結構いるそうです。


2019年に内子町に誕生したどい書店では、体験移住やイベント、週末にシェアキッチンをやっています。まずは松山市など求人の多い地方都市で働きながら、週末を利用してコミュニティを広げるところから始めていくと、人との繋がりが生まれ、復業という百姓的生き方を実現出来るかもしれないとのことでした。

未来をデザインしよう

「仕事とは、人の役に立ってありがとうと言われること。何か私に出来ることありませんか、HP作れますよ、営業得意ですよ、そう言えるだけで、仕事はたくさんある。」


このイベントを通じて、デジハリで学んだことの活かし方は自分次第、そして地方にこそ柔軟な働き方を実現出来る可能性が秘められているなと感じました。


これからの暮らしを考える上でとても貴重なお話でした。内子町の皆様、ありがとうございました。

■学びを始めてみませんか?

デジタルハリウッドSTUDIOでは、未経験から就職・転職、フリーランスを目指す方スキルアップを目指す方など、みなさまの目的に合わせてご受講可能な様々なコースをご案内しております。
ご受講についてご検討中の方は、 ぜひ 「自分がいつまでにどのようになりたいか。」からスケジュールを逆算して、受講時期や受講のイメージ、働き方のイメージなどを膨らませていただきながらご検討いただければと思います。
担当スタッフとの1対1の個別説明会も実施しておりますので、そちらにもぜひご参加くださいませ!


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