
こんにちは。デジタルハリウッドSTUDIO自由が丘です。
デジタルハリウッドSTUDIO自由が丘にて「主婦ママクラス 女性の働くを考えるトークセッション Day2」が開催いたしました!
今回のテーマは「ブランク15年から年収1000万円を目指すロードマップ」。
登壇者は、主婦からフロントエンドエンジニアへと転身した卒業生・奥西さん。
受講生や卒業生の悩みを知るリキリングセンターの原田がファシリテーターとして、奥西さんに今のキャリアをつくることになった道のりをお聞きしました。
【目次】
■ 働き始めたきっかけは「息子の一言」

原田:
「まずは、奥西さんが働き始めたきっかけについて伺いたいと思います。何か転機となる出来事があったのでしょうか?」
奥西さん:
「はい。きっかけは、息子の一言でした。ある日『ママって、僕が学校行ってる間ずっとテレビ見てたんだね』って言われて…。その瞬間、心にズシンと響いて、“このままじゃダメだ”って思ったんです。」
「“ママもこんな事をしてるんだよ”って言えるようになりたかったんです。息子に、家にいても何かに取り組んでいる姿を見せたい。その思いが、働くことを考えるきっかけになりました。」
そこで「在宅でできる仕事」を探し始め、その中で見つけたのがデジタルハリウッドの主婦ママクラスでした。
■ クラスでの学びと「得意・不得意」の発見
2017年秋、奥西さんはデジタルハリウッドに入学。15人ほどのクラスメイトがいて互いに刺激を受け合う環境だった。
奥西さん:
「クラス制の良さは、他の人と比べることで自分の得意・不得意がはっきり見えてくることです。最初の授業で“企画”に取り組んだとき、もう本当に無理だと思いました。アイデアを出すのが苦手で、何も浮かばなくて…。『ここから這い上がれないかも』って思うくらい辛かったです。」
Web制作の流れは、企画 → デザイン → コーディング → サーバーアップ → 納品。企画段階でつまずいた奥西さんだったが、デザインに入ると少しずつ楽しさを感じ、コーディングに進んだときには先生から「向いてるかもね」と言われたことで自信が芽生えた。
奥西さん:
「コーディングに入った瞬間、頭の中がスッキリしたんです。ルールがあって、正解がある。私にはこの“決まりのある世界”が合ってるんだって思いました。先生に褒められたことで、“これなら続けられるかも”って思えたのが大きかったです。」
卒業時には「デザインよりもコーディングで仕事をしていこう」と決意。自分の強みを見極めた瞬間だった。
奥西さん:
「一人だったら気づかなかったと思います。クラスの中で“自分が生き残るならこれかな”って思えたのがコーディングでした。周りの人の得意なことを見て、自分の立ち位置が見えてきたんです。」
■ 最初の仕事は時給900円のパートから

原田氏:
「卒業後、最初にどんなお仕事をされたんですか?」
奥西さん:
「地元の小さなデザイン会社で、週3回、9時〜15時のパート勤務を始めました。社長と私の2人だけの会社で、仕事内容はHTML・CSSを使ったコーディングが中心。当時は時給約900円でした。」
奥西さんがこの仕事を選んだ理由は、「学びながら働ける環境」だったから。収入面では決して高くはなかったが、専業主婦として15年間収入ゼロだった自分にとっては、月5万円〜10万円でも「お金をもらえること」が大きな喜びだったという。
奥西さん:
「正直、時給900円って今考えるとすごく安いんですけど、当時は“こんなにお金もらえるんだ!”って感動しました。しかも、仕事を通して実践的なスキルが身につく。学ばせてもらってるのにお金をいただけるなんて、ありがたい以外の言葉が見つからなかったです。」
この時期、奥西さんは群馬県に住んでおり、地元の企業で働くという選択肢しかなかった。だが、在宅勤務が可能な職種であること、そして子どもたちの生活リズムに合わせて働けることが、何よりの安心材料だった。
奥西さん:
「息子が家にいる時間が長かったんです。だから、外に働きに出るのは現実的じゃなかった。家でできる仕事、しかも自分のペースでできる仕事を選べたのは、本当に助かりました。」
娘の進学が収入アップのきっかけに
原田氏:
「その後、どうして収入を上げようと思われたのですか?」
奥西さん:
「娘が“海外の大学に行きたい”って言い出したのがきっかけで。彼女の本気度を感じて、学費を調べたら…年間450〜500万円はかかることが分かって。生活費も含めると、最低でも年間600万円は必要。目標とする年収1000万円には今の収入じゃ到底足りないと思って、キャリアを見直すことにしました。」
この時点で、奥西さんの月収は約20万円。目標とする年収1000万円との差は実に760万円。
「どうやってこの差を埋めるか?」を考えたとき、奥西さんは“単価を上げる”という戦略にたどり着いた。
奥西さん:
「調べてみたらプログラマーの方が圧倒的に単価が高い。フロントエンドやバックエンドのエンジニアなら、時給5000円〜8000円も夢じゃない。営業やマーケティングは苦手だったので、技術職で勝負するしかないと思いました。」
ただし、奥西さんは「特別なスキルがあるわけではない」と自認していた。英語が堪能なわけでもなく、IT業界の経験もゼロ。だからこそ、「凡人でも目指せる道」を探し、フロントエンドエンジニアという選択肢に絞った。
奥西さん:
「自分の中で“消去法”を使って選びました。営業は苦手、マーケティングも興味がない。じゃあ、コードを書くのが一番楽しいし、続けられそう。それなら、そこに集中しようって。」
■ 単価交渉は「根拠づくり」がカギだった

奥西さん:
「最初にフロントエンドエンジニアとして働き始めたとき、時給は3500円でした。でも、どうしても5000円以上に上げたかった。だから、2ヶ月目に単価交渉をしました。」
単価交渉は、ただ「上げてください」と言うだけでは通らない。
自分の貢献度を“見える化”する必要があった。
■ チームでの価値は「技術力」だけじゃない
エンジニアとして働き始めた奥西さんは、技術力だけで勝負するのではなく、「チームの中での存在感」を意識するようになった。
奥西さん:
「私は“強いエンジニア”ではないです。でも、質問チャンネルで誰よりも早く答えたり、遅れてる人に『手伝いますよ』って声をかけたり。そういう“ちょっとしたおせっかい”を重ねてチームの力になれるように意識しました。」
また、デジハリで学んだデザインの知識を活かし、開発チームとデザインチームの橋渡し役としても活躍。UIの違和感を指摘したり、実装前に細かい確認を取ることで、チーム全体の品質向上に貢献した。
奥西さん:
「デザインを知ってるエンジニアって、意外と少ないんです。だから、私が“ここ、ちょっと不自然じゃない?”って言うことで、デザイナーさんに“助かる”って言ってもらえる。それがすごく嬉しかったです。」
「専業主婦15年の経験って、実はマルチタスクの訓練だったと思うんです。料理しながら洗濯して、子どもの送り迎えもして…。その感覚が、チームの中で自然に活かされてました。」
結果として、チームリーダーから「技術力はそこまでじゃなくても、このチームには必要な存在」と評価してもらえるようになった。
■ 奥西さんから、これから働き方を考えるあなたへ

1000万とか、ある程度の金額を稼ごうと思ったら、やっぱりそれなりの業界の市場調査って必要だと思うんです
その中で、自分の強みの延長線にあるものを選んで、それに向かっていくっていうのが、一番ぶれないロードマップかなって。
SNSで“これが儲かる”って言われてるからやる、じゃなくて。まずは“自分を知る”こと。
“プログラマーが稼げるよ”って言われたからやる、じゃなくて、自分の基準で選んで、自分で責任を持つ。
それがすごく大事だと思ってます。
私は、40歳から学び始めました。
年齢の壁はありませんでした。むしろ主婦としての経験がチームの中での価値になりました。
自分の強みを大切に目の前の仕事を丁寧に、誠実に、続けていきたいと思っています。
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