デジタルハリウッドSTUDIO福岡 評価の声

【スタッフが語るシリーズ】デザインは難しいってよく聞くんですけど、このデザインいいね!もよく言うよね。 でもこれって、デザインの良し悪しを言ってない??

2019-07-12

こんにちは!
デジタルハリウッドSTUDIO福岡スタッフの井上です。
前回の【スタッフが語るシリーズ】初回から3ヶ月の時を経て…2回目をお送りすることができました!!!
(特に前回の記事が好評だったというわけではありません。笑)
今回はデザインという行為についての私の考えを、ある出来事をきっかけに少しをお話したいと思います。
お時間のある方はお付き合いくださいm(__)m

デザインと個性

先日、SNSをパトロールしていたら「デザイナーって難しくない?クリエイターになりたいけど、そんな素敵な個性がないよ。。。」
というWebデザイナー志望の学生さんと思しき方の投稿を目にしました。

むむ…むむむ!?
これだと、素敵な個性がないとデザイナーになれないと聞こえ…モヤモヤ。。。

デザインというと確かにカッコイイ、洗練された、モダンなどと形容がされる素的な印象がありますが、それって全てがデザイナーの個性による表現なのでしょうか?

デザインの語源は " 計画を記号に表す " という意味のラテン語《designare》とされています。

ですが、デザインの意味として一般的に認知されているは、様々な物の外観を美しく見せる為の形や色、模様など見た目についてのことだと感じる方が多いのではないでしょうか?。
確かに、美しい見た目は気持ちいいですからね。
なので、人の目を引く美しさや奇を衒うことのできる他人とは違う表現(個性)が必要になる。と、この投稿者は思われたんだろうと推測しました。

でも、それはデザインの本質でないと私は思います。
デザイナーは他人と違う自分だけの特性(個性)のみで美しさを生み出せばいいのでしょうか?
更に言うと、個性ということは自己表現と捉えられ兼ねません。クライアントからお金をいただく仕事で自己表現を行って良いのでしょうか?(例外として、それがハマる場合もありますが…)

デザインとは、先ほど語源の話で触れたように、計画を表すことなので、情報を目に見える形(記号)にすることが大事だと私は考えます。そして、デザインされた物事から、それを目にした(使用した)人が情報を受取ることによって、どうなってもらいたいのか結果を考えて作ることが仕事になるのだと思います。

例えば、Webページについて考えてみましょう。
皆さんの興味のある映画について思い浮かべてください。

まず、映画について知りたいことがあり、Webを検索します。
次に、表示されたWebページでは、キービジュアルにあらすじやキャスト、制作陣など様々な情報を目にします。
他にも上映開始日や足を運べる劇場の有無、前売り券の情報などを目にして、欲しい情報と情緒が一致して観に行きたい!と思うはずです。
これが、このWebページのデザインの役割となります。
そこで、映画の内容などに配慮せず、デザイナーの個性で好き勝手にWebページをデザインしてしまっては、情報を正しく伝えることができなくなりそうですよね。

デザインで行うべきことは、その物事の良さや情報をきちんとユーザーに伝えることです。
必要な情報や利用してもらうための仕組みと形を考えてみましょう。

デザインと共感

さて、きちんとユーザーに情報を伝えると言いましたが、どう考えていけば良いでしょうか?
その第一歩のヒントがこの記事のタイトルにある「このデザインいいね!」この言葉にあります。

例をもっと身近にして考えてみましょう!
私は夏にTシャツをよく買いますが、皆さんはTシャツの何を見て選びますか?

私はプリントのデザインです!
様々なプリントデザインから、私は好んでアニメやマンガのキャラクターものを選びます。
そう、「このデザインいいね!」と(心で)言いながらw

ですが、そのアニメやマンガのキャラクターがデザインされたTシャツを「いいね!」と言わない人も沢山いらっしゃると思います。なぜなら、この場合の「いいね!」は私の好みに基づいた「いいね!」だからです。

服の好みは、自分をどう見せたいか?によります。
痩せてるように見せたい、カッコよく見せたい、可愛く見せたい、こうなりたいという目的から選びますよね。
そこには、髪型や他のアイテムとの組み合わせ、配色もあり、服を選ぶという行為は、自分をデザインしていることに他ならないと思います。
そして、そのデザインを行える(選ぶことができる)のは、自分はこうありたい、こう見せたいという目的がきちんと分かっているからではないかと。

Webデザインでも、そのWebページを作って公開することで望む結果(目的)がクライアントにあり、どんな情報が必要なのかをユーザーが持っています。
それらを自分事のように考えられること、つまりは共感することからデザインを始められるようになると思います。

デザインの観察

デザインは共感すること(知ること)から始まり、その対象(人や物)との関係性から、伝える為の仕組みや形が変化することになります。
デザイナーには形にすることが求められます。
しかし残念ながら、この記事を読んだり一朝一夕でその形にする為の手法は身に付きません!
(きっと、そこで躓く方が多いかと思いますが…)
また、毎回の仕事で同じようにことが進むなんてこともありませんので、同じやり方ばかりだと通用しなくなります。
なので、日頃から周囲に気を配り考えを巡らせたり、手を動かしたりして形を作る為のトレーニングを行うことがデザイナーには必要になると思います。
例えば、○○っぽいデザインにしたいと思っても、その○○っぽさってどうやって作るんだ!?
そもそも、その○○ってぼんやりしか覚えてなーい… ということになっても、日頃から注意深く物事を見ておくことでいくらか対処ができるはずです。

そうです! 観察です!!!

でも、どうやってどこを見るといいのか分からないという方もいらっしゃるかと思いますので、観察の視点を分かりやすく見せてくれる、おススメ教材をご紹介します。

それは、NHKの番組 『デザイン あ』 です!
子ど向け番組と決して侮ってはいけません!
番組の中では、世の中にあるデザインと呼ばれるものに存在する文字や形、色などを様々な方向から見たり、時に要素を分解したり置き換えたりと、普段は気にしていなかった見方を案内して物事の奥を見せてくれます。

また、現在(7/12の記事公開時)では、番組のコンセプトを体感できる展示『デザイン あ展』が行われているので、見るだけでなく触れることもできるのでおススメです。

残念ながら福岡での展示はありませんが、2019年6月30日~9月8日までの期間、熊本市現代美術館で行われていますので、機会があれば足を運んでみてください。
かく言う私も観に行って、新たな発見のあるとても有意義な時間を過ごしてきました。
展示内容も身近な物事をとりあげてあり、デザインをとても身近に感じることができると思います。

デザインはすぐそこに

 

学習は知らないことを知ることからスタートするので、最初は難しいと感じるのは当たり前のことです。
なので、SNSで見かけた方も、これから学んでいく方もどうか焦らずに少しずつ知って前に進んでいただければと思います。

デザインは目に見えたり、見えなかったりするもので、私にとっても難しいと思うことも多くあります。

でも、私にとって難しいことが、これを読んでいるあなたにとってはそうでないこともあると思います。
そこが個性だと思います。個性は奇抜に振る舞うことではなく、これまでの自分自身を構成する経験や要素が折り重なったものです。

なので、何をせずとも表れもするし、得意不得意と呼んだりもします。
それをネガティブに捉えず、目の前の物事としっかり向き合って自分自身にできることからアプローチしてもらいたいと思います。

そして、デザインは全ての物事に存在し、私達が毎日触れ、行っていることと感じてください。
デザインは決して特別なものではありません。
ポットでお湯が注ぎやすいのもデザイン、メールの文章を相手に分かりやすく書くこともデザインです。

なぜこうなんだろう?と色んなことに興味を持って観察し、考えてみてください。

いずれ、そこに突破口が見えるはずなので、そこから前に進んでいってください。

頑張って苦しんだその先に、物づくりの喜びが待っています。

私の言葉が少しでも、悩みながらも進むデザイナーを志す方への後押しになることを願います。

スタッフ井上

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